イラストレーターで印刷物を作成する時は、印刷用のデータとして留意することが何点かあります。その中でよく言われるのは文字のアウトラインなどではと思います。
前提として入稿先また印刷会社の指定を確認することが重要です。また、セオリーとして知っておくべきことも少なくないと思います。
入稿する時に都度調べるのも効率が悪いので、ほぼ常に留意しなければいけない点を書き出してみました。
- アウトライン:
- 文字をアウトライン化する。
- トンボ:
- トンボをトリムマークでつける。効果メニュー(オブジェクトメニューではなく)からおこなう指定が多いと思います。
- カラー設定(CMYK、スミベタ、リッチブラック):
- CMYK(プロセスカラー)にする。スミベタ(K:100)とリッチブラック(例、C:40 M;40 Y:40 K:100)を使い分ける。
- 画像:
- カラーモードはCMYK。解像度は300〜350ppi。あまり解像度が高すぎるのはデータサイズが大きくなるので、適切な解像度に落とす。
- 塗り足し:
- 裁ち切り用に背景を天地左右に3mmずつ伸ばす。
- ライン:
- 0.3ポイント(入稿先によって数値は違う)以下のラインやヘアラインは使用しない。
- オーバープリント:
- 「オーバープリント」機能は使用しない。
- 透明効果:
- モニター上の透明効果と印刷結果には大きな差がでる場合がある。
- 保存:
- イラストレーター形式(ai)もしくはEPS形式。
- 見本:
- プリント、JPEG、キャプチャーなど。
【その他として、下記の項目も気にする必要があるかもしれません。】
- クリッピングマスク
- マスクに使用したオブジェクトに色の設定をしない)
- オブジェクト
- 透明部分の分割・結合
(効果の)アピアランスを分割 - ラスタライズ
- 「高解像度」(300ppi)もくは「その他」(350ppiに設定)。
先日、Sunnydayのスタッフがショップカードの印刷を注文したのですが(上のイメージ)、上記項目をどれくらい意識していたか聞いてみました。
【確認をした】
- アウトライン
- トンボ
- カラー設定
- 塗り足し
- ライン
- 保存
- 見本
【確認をしなかった/完全ではなかった】
- 画像(解像度に関して)
- 透明効果
- ラスタライズ効果
画像の解像度は基本的な点と思いますが、解像度を300〜350ppiピッタリに合わせるのは工程上難しい(面倒な)場合もあるようです(必ずしもピッタリ合わせる必要はないですが)。300ppi以上あればいいのかなと思います。
他の点として、透明情報を持った画像を配置するのか、クリッピングパスを設定してEPS保存で画像を配置するのかで迷ったとのことです。
印刷会社さんに注文するということは、ある意味では共同作業をいえますので、印刷をする上での「完全なデータ」を作成するために、印刷会社さんが指定している注意点をよく確認することが大切だと思います。
(た)